2009年10月25日

仕立ての違いとは?毛芯と接着芯

仕立ての違い1.bmp

先日価格についてのお問い合わせがありました。
「ある仕立て屋ではカノニコのスーツが15万だったのに、別の仕立て屋では10万円だったけど、何が違うの?」
さて同じ生地でこの差は一体何が違うのでしょう?色々な要因もあるとは思いますが、


一番の違いとしては「仕立ての違い」です。例えば中に入れている芯地の違いや、工程、つまり手間のかけ方が違うのです。



スーツの見栄えと着心地を決定づけるのは、実は裏側というわけですね。
表から見えない部分でスーツを支えるのに欠かせない資材がたくさん入っていて、これが仕立ての善し悪しの分かれ目なのです。


特に見た目に表れるスーツの生命線がラペルの綺麗な返り(ロール)です。
全体にふっくらした温かみのある雰囲気を醸し出し、柔らかで、そして軽い着心地を生むのです。
仕立ての違いとは.jpg

ここで使われる芯地は大きく別けると「毛芯」と「接着芯」の2つに分かれます。
毛芯は馬やキャメルの尻尾でできていて、適度な柔らかさがあって、綺麗な型を保ちます。
もちろん芯地と表地もしっかりと糸で留められます。


しかし、このような手間のかかる芯の縫い合わせをやっていては、量産できません。
従って価格を下げる事も出来ません。
量販店に並ぶ2万円とか5万円程度のスーツで、このようなコストはかけていられません。


そこで接着芯を使う訳です。
簡単に言うと、接着剤で芯と生地を張り合わせてしまう訳です。
手間をかけず時間短縮できるため、短時間で均一にたくさん作れるのです。

接着剤ですから湿気や温度、水に非常に弱く、雨に濡れれば接着剤が緩みシワシワになってきます。


芯地一つとっても、文化や考え方の差が大きくでますね。

仕立ての違いとは2.bmp


最近量販店では安いスーツを良く見かけます。
コスト優先で作られた物と比べると、
その差は耐久性の違いとなって現れ、1年後には歴然と差が出ています。

また、オーダースーツとはいえ仕立てが微妙なお店もありますので、注意が必要です。


さて、同じ生地でも価格が違うのはなぜ?ということでしたが、
もちろん、生地の仕入れ価格や店舗運営など企業努力での価格差もあるとは思いますが、
驚くような差にはなりませんので、
価格の差は仕立ての差というのが最も大きいと思います。

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posted by オーダースーツコンシェルジュ松はじめ at 17:16| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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